こんにちは!
二刀流ベーシスト・たーなーです(^^)
人には誰しも、好きな色とか、好きな数字とか、好きな食べ物とかありますよね。
同じように、好きなテンポっていうのもあるはず。
得意なテンポではなく、あくまでも好きってとこがポイント!
音楽とは関係ない人でも、無意識にテンポを感じ取ることがありますよね。
「あの人は、喋るテンポが遅い」とか。
ゆっくりが好きな人もいれば、速いのが好きな人もいるでしょう。
それがその人の持つ個性的なテンポ感ですね。
今回はそんなテンポの話。
アンサンブルをグルーヴさせるための必須スキル、タイム感にも関係しますよ〜!(^^)
もくじ
BPMと速度標語
何か曲を演奏する時、テンポを決めることが多いですよね。
最近はBPM(=Beats Per Minute)で表すことが多くなりました。
例えば、BPM=60 は、1分間に60拍を均等に打つ速さ。
メトロノームを使えば正確にテンポを測ることができるし、誰が演奏しても再現できるという意味で、とても便利な表記です。
しかし、この概念がなかった頃、つまりメトロノームが存在する前にも、テンポという感覚は存在していました。
それを表記するために、速度標語というものが使われていました。
■Adagio(アダージョ=ゆっくりと)
■Andante(アンダンテ=歩くような速さで)
■Moderato(モデラート=中くらいの速さで)
■Allegro(アレグロ=軽快に速く)
みたいなやつで、他にもたくさんあります。
この表記法には特徴があります。
演奏する人によって『歩く速さ』が違うので、演奏のテンポも変わる点です。
これでは音楽的であったとしても、曲の再現性が高いとは言えないので不便です。
しかしながら、速度標語の捉え方が人によって異なるというのは、現代のアンサンブルにとっても大切な考えです。
そもそもテンポ感とは、相対的な感覚。
BPMでの表記は絶対的ですが、奏者や聴衆に与える印象はやはり相対的でしょう。
自分が心地良く感じるテンポを基準にして、それより速いか遅いかを感じるんです。
自分にとって心地良いテンポを知ろう
では、あなたはどれくらいのテンポを心地良いと感じますか?
早速測ってみましょう!
やり方は簡単。
まず心地良いと思うテンポで、手拍子なり、自分の膝を叩くなりしてください。
大事なのは、手だけでなく、できるだけ体全体から自然に出てくるように意識すること。
BOSS Dr.Beat のような、タップ機能があるメトロノームがあれば手っ取り早いです。
タップ機能がなければ、自分が心地良いと感じるテンポに近付けるようにBPMを合わせていってください。
ちなみに僕は、BPM=90 くらいが一番心地良いです。
友人知人にも試したことありますけど、60や120の人もいれば、180(速っ!)なんていう人もいました。
このように、自分が心地良いと感じるテンポを知っておくことは大切です。
同様に、バンドメンバー各々が心地良いと感じるテンポをお互いに知ると尚良し!です(^^)
何故でしょうか?
心地良いテンポには引力がある
僕自身を例にあげます。
前述の通り、BPM=90 が心地良いので、例えば BPM=100 の曲を演奏する時には、気を抜くと遅くなります。
心地良いテンポに引っ張られちゃうんですね。
だからその分、気を引き締めないといけません。
むしろ BPM=60 だと離れすぎているので、問題ありません。
また、当然バンドメンバーによってこの状況は変わっていきます。
ベーシストが心地良くても、ドラマーはちょっと頑張らないと…みたいなことが起こるんです。
これが、所謂ハシる/モタるの原因(グルーヴしない原因)の一つでもあります。
お互いの『歩く速さ』を知ることで、メンバー全員の進み具合を調整しやすくなり、文字通り歩み寄ることができます。
(全てをピッタリ合わせるという意味ではないですよ!)
また、自分が心地良いからといって、リスナーも心地良いかどうかは分かりません。
自分にとって心地良いテンポに近ければ近いほど、集中しましょう!
心地良いテンポは1つじゃない
まず自分が一番心地良いと感じるテンポを知ったら、次は他にもあるか探してみましょう。
できれば、スロー(アダージョ)/ミディアム(モデラート)/ファスト(アレグロ)の3つくらい知っていると何かと役に立ちます。
僕自身は、BPM=60、90,150、230あたりが心地良いです。
もし、あなたがプロを目指しているのなら、タイム感を鍛えることで、自分が心地良く感じるテンポの範囲を広げていくことを意識しましょう。
そうすることで、どんなテンポでも心地良く弾けるようになるでしょう。
タイム感に関する記事はコチラ▼
目指せグルーヴマスター!〜メトロノームと友達になろう〜
もちろん、テンポキープすることだけがプロに求められる仕事ではなく、テンポキープよりも重要なことを優先する場面が多いことは言うまでもありません。
スピード感とテンポは違う
最後にオマケ(^^)
これは本当によく誤解されます。
音楽家はスピード感があることを「テンポが速い」とは言いませんが、音楽をよく知らない人は使ってしまうことがあります。
だから例えば、クライアントから「テンポが速いから落としてくれ」と提案があった場合、言われた通りにテンポを落としても解決しないことがあるので注意!
この場合、スピード感について述べている可能性が非常に高いです。
テンポ(=BPM)を変えずにスピード感を落とす方法はいくらでもあります(音数を減らす、音価を長くする等)ので、ちゃんとコミュニケーションをとって、真意を掴んでから解決してくださいね!(^^)