こんにちは!
二刀流ベーシスト・たーなーです(^^)
もしあなたがアドリブはできるけど、いつも同じフレーズばっかり弾いちゃう…とかアイデアが出てこない…という悩みをお持ちでしたら、今回のお話は非常に参考になると思います。
日本ではあまり使わない音楽用語かもしれませんが、メロディック・ディベロップメント(Melodic Development)という言葉を聞いたことはありますか?
ボストンのバークリー音楽大学に留学している頃、僕が一番好きなギタリストである David “Fuze” Fiuczynski の個人レッスンを受けていました。
そして、彼からアドリブについて教わっている時に、この用語を初めて知り、これを知ってからアドリブのアプローチが激変しました。
日本に帰国してから何人もの生徒に教えたところ、誰もがアドリブをとるときに、気が楽になったと喜んでくれます(^^)
では、メロディック・ディベロップメントとは一体どんなものなんでしょうか?
もくじ
メロディをディベロップさせる
といっても、このままではよく意味が分かりませんよね…(^^;)
日本で使われる音楽用語に変換して意訳するとモチーフの展開というような意味です。
モチーフとは動機という意味ですが、分かりやすくいうとメロディの最小単位。
このモチーフの展開は、作曲においてよく見られる手法です。
例えば、ベートーベンの交響曲第5番ハ短調『運命』のモチーフは、「デデデデ〜ン」です。
音符で書かなくても脳内再生できるくらい有名な曲!笑
この手法を、アドリブにも活用させようという話です。
モチーフを展開させないのは勿体ない
僕の師匠、 David “Fuze” Fiuczynski は、
「多くのプレイヤーはアドリブをとるときに、アイデアを捻り出しては捨て、捻り出しては捨て、の繰り返しだ。
せっかく自分の中から見つけ出したモチーフを大切に使うことなく、すぐ次のモチーフを探し始める。
これは、拾ったお金をすぐに捨ててしまう行為と同じで、とても勿体ない。」
と嘆いていました。
つまり、即興で弾いたフレーズをモチーフとして捉えて、そのモチーフをそのまま繰り返したり、音程やリズムを少しずつ変えながら展開していけば、アイデアが枯渇する前に、ストーリーのあるアドリブを披露できるはず!
こういう意味で、即興で演奏するということは、まさにリアルタイムに作曲することなんです。
実演!!
では、実際にメロディック・ディベロップメントを使ったアドリブを聴いてみましょう。
といっても、僕ではなく David “Fuze” Fiuczynski の演奏です!笑
彼のリーダーバンド、Screaming Headless Torsos の1996年にNYの Knitting Factory でのライブから Jazz is a teacher, Funk is a preacher です。
2分30秒あたりから始まる彼のギターソロに注目!
これは本人から聞いたことですが、究極的には1音のロングトーンでもモチーフになるんです。
このように、たとえそのモチーフがシンプルだったとしても、発展のさせ方で無限にアドリブを組み立てていけます。
ということで…是非、今度アドリブをとるときから意識してみてくださいね(^^)
これでもうネタ不足とは言わせないですよ!