音楽の神は倍音に宿る 〜感動する音楽に秘められた謎について考察する〜

こんにちは!
二刀流ベーシスト・たーなーです(^^)

あなたは、倍音という言葉を聞いたことはありますか?
また、普段から倍音を聴くことを意識していますか?

今回は、この倍音について語りたいと思います。

倍音とは

まずは物理現象としての倍音の説明。

Wikipedia先生によると…

倍音とは、楽音の音高とされる周波数に対し、2以上の整数倍の周波数を持つ音の成分。
1倍の音、すなわち楽音の音高とされる成分を基音と呼ぶ。

ん〜、よく分かりませんね…(^^;)

例えば、『ラ』(周波数=440Hz)を鳴らしたとしましょう。
その時に、『ラ』を基音(実音)として、2倍音・3倍音・4倍音・5倍音…が同時に鳴っています。

2倍音(880Hz)は、1オクターブ上の『↑ラ』
3倍音(1320Hz)は、1オクターブと5度上の『↑ミ』
4倍音(1760Hz)は、2オクターブ上の『↑↑ラ』
5倍音(2200Hz)は、2オクターブと3度上の『↑↑ド♯』
続く…

となるわけです。
※平均律の場合、実際の周波数と音程にはズレが生じます。

また、整数倍音だけでなく非整数倍音というのも存在します。
余計にややこしい…(TдT)

弦楽器・管楽器・鍵盤楽器のような音程が聴き取れるものは整数倍音を生み出しています。
対して、打楽器のような音程が聴き取れないものは、非整数倍音を生み出しています。

例外として、ティンパニは打楽器だけど音程があるのは、整数倍音が出る構造になるように調節しているからですね(^^)

倍音を聴く意識

では、なぜ倍音が重要なのか?

それは…
倍音を聴くことに意識を向けると、音楽の聴き方が変わるから!
そしてその結果、演奏が劇的に変わります。

倍音を聴くというのは、特に訓練の必要がなく、意識を変えるだけで効果を実感できます。
手元にある楽器で是非試してみてください!
(非整数倍音を生む打楽器でもOK)
自分で客観的に判断するのが難しいようなら、録音するのがオススメです(^^)

まず、倍音を聴かず、実音だけに意識を集中して、1分ほど演奏してみてください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

次に、深呼吸をして、実音から生じる倍音を意識して、もう一度同じフレーズを演奏してみてください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

僕の経験上、多くの方はこの直後の演奏で、感動的なパフォーマンスを発揮します。

また、倍音を意識していない時と、意識した時を比べて、自分の顔の向きに着目してください。

倍音を意識していない時(=実音だけを意識している時)は、自分の手元を見ていませんでしたか?
それに比べて、倍音を意識している時は、上の方を向いていませんでしたか?

偉大なミュージシャン達が、素晴らしい演奏をしているところを思い浮かべてください。
多くの場合、上を向いていませんか?
彼らは無意識的に、倍音を聴いていると僕は考えています。

そして倍音には、まだまだ興味深い考察が沢山ありますよ〜!笑

周波数の唸りがリズムを生む

前述しましたが、平均律の場合、整数倍音が持つ実際の周波数と、楽器の音程にはズレが生じます。
ピアノ以外の楽器でも、複数の弦や楽器が同時に鳴ると、その瞬間に多くの倍音が生み出されます。

そのため、それぞれの倍音同士が綺麗にピッタリ合うことは、不可能に近いと言えるでしょう。

必ずといっていいほど、倍音同士が周波数の微差でぶつかります。
そうすると、唸りが生じます。
唸りは周期的なリズムを伴います。

このリズムが、その和音を聴いた時に受ける印象にも影響していると僕は考えています。

特にバラードのようにゆっくりなテンポや、ルバート(テンポのない演奏)の時に、顕著に感じられます。
その和音が求める心地良いリズムは、倍音の中に答えがあるんです。

※これは平均律と純正律について優劣の話ではなく、特徴の違いの話です。
濁らないように響かせるのも、意図的に濁らすのも、どちらも立派な音楽表現です。

倍音のマリアージュ

今度は料理のお話(^^)

音楽の実音を料理におけると喩えるなら、倍音は香りだと思っています。

料理とドリンク(主にワイン)の相性が抜群であることをフランス語由来でマリアージュと呼びますよね。
(僕はフランス料理を滅多に食べませんが…😅)

マリアージュには、お互いの味だけでなく、お互いの香りが混じり合うことがとても重要でしょう。
このマリアージュ、本来別々のものが掛け合わさって、全く新しい素敵なものが生み出される…つまり足し算ではなく掛け算になることだと僕は解釈しています。

音楽も同じ。
メンバー同士のスキルをただ足すだけのではなく、そのメンバー同士でなければ出せない相乗効果を追求するのがアンサンブルです。

そのために、メンバー同士が鳴らす実音(味)だけでなく、倍音(香り)を混ぜ合わせる意識を持つことが、めちゃくちゃ効果的です。

たった30分でアンサンブルが激変する魔法のディレクション術

神に捧げる音楽

ここからさらに脱線します。笑

僕はアメリカに住んでいた頃に、キリスト教のミュージシャンたちとも沢山共演しました。

彼らは、本番前の楽屋でメンバー同士で円陣を組んで、皆で祈りを捧げます。
(僕も加わらせていただきました)

そこで気付いたんです。
彼らは自分たちの為だけでなく、神様の為に演奏していることに!

宗教音楽であるゴスペルは分かりやすいんですが、その他のジャンルの音楽を演奏していても、メンバーが目指す方向(=遥か上空=神様がいるところ)が暗黙の了解で共有されているように感じました。

「この信仰心のエネルギーを、ほとんど無宗教の日本人が発揮するのは難しいよなぁ」と途方に暮れたことを今でも覚えています。

神は細部に宿る

さあ、いろんな考察を経て、やっと戻ってきました(^^)

神は細部に宿る

これはドイツの(諸説あるので断定できない)偉い人の有名な言葉。

一見しただけでは気付かないようなところにこそ、真理が示されている
というような意味ですね。

僕は倍音の重要性に気付いた時に、「無宗教の日本人にも感動的な音楽を奏でることは十分に可能だ!」と確信しました。

・倍音を聴く意識を持つと自然に上を向く
・倍音が持つハーモニーとリズムの引力
・共演者とのマリアージュ
・信仰心が持つエネルギー

これらを総括すると、音楽(特に演奏)における細部とは、物理的にも精神的にも、倍音に集約されるんじゃないかと僕は思います。

以上が
音楽の神は倍音に宿る
と僕が唱える理由です。

あなたがたとえ無宗教でも、音楽の神に捧げる(倍音を聴く)意識を持つことで、個々の演奏が変わり、アンサンブルが変わります。

是非、参考にしてください(^^)

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